皇后杯 ファイナルラウンド[準決勝]50点台のディフェンシブな戦いを勝ち切った富士通とアイシンが明日の決勝へ
2024年12月14日
第91回皇后杯ファイナルラウンドは国立代々木競技場 第二体育館にて準決勝2試合が行われました。昨年、初優勝を飾り、2連覇を狙うデンソー アイリスでしたが、昨シーズンのWリーグチャンピオンである富士通レッドウェーブが59-56で辛勝。続くアイシン ウィングス vs トヨタ自動車アンテロープスも50点台のディフェンシブな戦いとなります。同点で迎えた残り4.6秒、吉田亜沙美選手がゴール下で待つ渡嘉敷来夢選手にボールを放り込み、セカンドチャンスを決め切り、58-56。アイシンが接戦を制しました。富士通は8大会ぶりに、アイシンにとっては初の決勝進出。いよいよ明日(12月15日15:00TIPOFF)、91代目の皇后杯チャンピオンが決まります。
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■準決勝
富士通レッドウェーブ 59-56 デンソー アイリス
4年連続同一カードの準決勝であり、過去3年はいずれもデンソーが勝利し、昨年は悲願の優勝を手にしました。第1クォーター、内尾聡菜選手が次々とシュートを決め、またアシストですべての得点に絡み、9-0と富士通が先手を取ります。対するデンソーは馬瓜エブリン選手や川井麻衣選手などが3ポイントシュートで対抗し、第2クォーター中盤には、髙田真希選手の得点で逆転します。しかし前半は、31-26と富士通が5点差で折り返します。馬瓜選手の3ポイントシュートから後半はスタートし、デンソーが1ゴール差に迫ります。その後も同点に追いつき、逆転する場面もありましたが、その度に富士通が決め返します。2点差または2ポゼッション差の展開が続く中、第4クォーター残り1分、高橋未来選手の3ポイントシュートで57-56、デンソーが1点差まで追い上げます。ファウルゲームで3点差とされましたが、デンソーは残り13秒を残した最後のオフェンスへ向かいます。髙田選手が3ポイントシュートを試みますが、宮澤夕貴選手がブロックで阻止し、59-56で勝利した富士通が決勝進出を決めました。
アイシン ウィングス 58-56 トヨタ自動車アンテロープス
はじめて4強入りしたアイシンですが、先発メンバーの渡嘉敷来夢選手、岡本彩也花選手、吉田亜沙美選手はENEOSサンフラワーズ在籍時に何度も皇后杯を制してきたベテランを揃えています。対するトヨタ自動車はロスターの半数がルーキーであり、先発の岡本美優選手と田中平和選手はWリーグ選手として初の皇后杯に臨んでいます。渡嘉敷選手を中心に、高さを生かすアイシン。対するトヨタ自動車は3ポイントシュートや機動力で、それぞれの長所をぶつけ合いながら拮抗した試合となります。相手のスタミナや気持ちを削り合う攻防が続きます。最大8点リードを奪ったアイシンでしたが残り3分35秒、山本麻衣選手の得点でトヨタ自動車が50-53、3点上回って終盤へ突入。アイシンは岡本選手や吉田選手が躊躇することなくゴール下へボールを放り込むと、阿吽の呼吸で渡嘉敷選手がキャッチし、得点へ結びつけます。残り35秒、渡嘉敷選手の得点で56-56とし、アイシンが同点に追いつきます。トヨタ自動車は安間志織選手のシュートが外れ、残り4.6秒でアイシンにラストチャンスが訪れました。タイムアウト後、吉田選手がサイドラインからゴール下で待つ渡嘉敷選手へのスローイン。ピタリとボールを受けた渡嘉敷選手が1本目を外すも、自らリバウンドを獲り、セカンドチャンスをねじ込んで58-56。準決勝に続き、アイシンがはじめて決勝の舞台に立ちます。